精選版 日本国語大辞典 「暗箱」の意味・読み・例文・類語 あん‐ばこ【暗箱】 〘 名詞 〙① 写真機械の一部で、内部を暗くした箱。その前方にレンズをつけ、他方にすりガラスをはめ、蛇腹(じゃばら)その他の装置で両者の間を自由に伸縮できるようにしたもの。元来は、単に外界をすりガラスに映してみるための箱だったが、のち、すりガラス部分に感光板を置き、これに感光させるようにした、組立写真機の主要部をいうようになった。[初出の実例]「以大利(イタリヤ)の那不勒(ナポリ)国人、ポルタといふ者、初めて暗箱を発明す」(出典:写真鏡図説(1867‐68)〈柳河春三訳〉二)② 留置場をいう、てきや仲間の隠語。[初出の実例]「どっち道、今晩は、あんばこ(留置場)にゃア泊れねえよ」(出典:自由学校(1950)〈獅子文六〉檻の内外) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例