デジタル大辞泉 「蛇腹」の意味・読み・例文・類語 じゃ‐ばら【蛇腹】 《蛇の腹のような形状・模様の意》1 組み立て式カメラや引き伸ばし機で、レンズと本体とをつなぐ、遮光性で折りたたみ式の伸縮自在の部分。2 建物の軒や壁の最上部などに帯状に巡らした、刳形くりかたのある突出部分。胴蛇腹や軒蛇腹などがある。3 衣服や帽子の装飾としてつける波状のテープ。4 アコーディオン・提灯ちょうちんなどの胴体の、伸縮する部分。5 「蛇腹糸」の略。6 「蛇腹伏せ」の略。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「蛇腹」の意味・読み・例文・類語 じゃ‐ばら【蛇腹】 〘 名詞 〙① 蛇の腹。また、蛇の腹のような形状・模様。[初出の実例]「階子は檜木造、二曲にうねりて蛇腹のごとし」(出典:此ぬし(1890)〈尾崎紅葉〉三)② 蛇の腹の形状・色彩を連想させる細い紐。[初出の実例]「可愛らしき島田髷にじゃばらの結び下げ」(出典:花ごもり(1894)〈樋口一葉〉四)③ 建物の軒などを支えるため、壁の上方を壁面に沿って突出させた部分。[初出の実例]「やねうらの虵はらに近きあやめ哉〈貞室〉」(出典:俳諧・玉海集(1656)二夏)④ 写真機で、レンズと後部焦点面との中間に設けた、布または皮でつくった伸縮自在の部分。スプリングカメラ・暗箱などでは、これを伸縮させてピントを合わせる。[初出の実例]「手風琴の胴に似た蛇腹(ジャバラ)といふのが用ゐてあるのもありますが」(出典:フィルム写真術(1920)〈高桑勝雄〉写真器はどんなものか・写真はどうして出来るか)⑤ アコーディオンや提灯など、胴体の伸縮自在な部分。[初出の実例]「此挑灯は骨を竪に八本入れて、それに元結〈略〉を巻て蛇腹とし八角に作り」(出典:諸国風俗問状答(19C前)三河国吉田領風俗問状答)⑥ 衣服や帽子の装飾に用いられる、波型のテープ。⑦ 「じゃばらいと(蛇腹糸)」の略。⑧ 「じゃばらぶせ(蛇腹伏)」の略。⑨ キュウリ、ウドなどの細長い野菜を、両面から細かく切り離さないように小口切りにすること。また、そのもの。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
世界大百科事典(旧版)内の蛇腹の言及 【コーニス】より …洋風建物の外壁上端,屋根庇の下,天井と壁の境などに置かれる水平の細長い突出部。蛇腹と訳される。通常,反転曲線面や角面などを組み合わせたモールディング(刳形(くりがた))からなる。… ※「蛇腹」について言及している用語解説の一部を掲載しています。 出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」 Sponserd by