精選版 日本国語大辞典「蛇腹」の解説
じゃ‐ばら【蛇腹】
〘名〙
※此ぬし(1890)〈尾崎紅葉〉三「階子は檜木造、二曲にうねりて蛇腹のごとし」
② 蛇の腹の形状・色彩を連想させる細い紐。
※花ごもり(1894)〈樋口一葉〉四「可愛らしき島田髷にじゃばらの結び下げ」
③ 建物の軒などを支えるため、壁の上方を壁面に沿って突出させた部分。
※俳諧・玉海集(1656)二夏「やねうらの虵はらに近きあやめ哉〈貞室〉」
※フィルム写真術(1920)〈高桑勝雄〉写真器はどんなものか・写真はどうして出来るか「手風琴の胴に似た蛇腹(ジャバラ)といふのが用ゐてあるのもありますが」
※諸国風俗問状答(19C前)三河国吉田領風俗問状答「此挑灯は骨を竪に八本入れて、それに元結〈略〉を巻て蛇腹とし八角に作り」
⑦ 「じゃばらいと(蛇腹糸)」の略。
⑧ 「じゃばらぶせ(蛇腹伏)」の略。
⑨ キュウリ、ウドなどの細長い野菜を、両面から細かく切り離さないように小口切りにすること。また、そのもの。
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