月江寺
げつこうじ
宮川の北西岸にある。山号は水上山。臨済宗妙心寺派で本尊は地蔵菩薩。「甲斐国志」によると往昔は天台宗で称光院と号し、下宮浅間明神(現小室浅間神社)の祈祷所であったが廃絶。その後向嶽寺(現塩山市)の開祖抜隊得勝の法孫絶学祖能は上吉田に祥春庵を建て、毎年六―七月に街頭に出て富士参詣の道者に勧進し、称光院を再興してその開山となった。その際月江庵と改称、以後塩山向嶽寺に属したと伝える。なお「寺記」では再興の年を応永二年(一三九五)としている。「勝山記」享禄二年(一五二九)条には「此年水上ノ長老、シヲノ山ヘ御住候」とみえ、当寺の住持が向嶽寺に輪番している。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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