有余(読み)ユウヨ

デジタル大辞泉 「有余」の意味・読み・例文・類語

ゆう‐よ〔イウ‐〕【有余】

余りがあること。余分。
「気の毒に思うて―の金を給するは」〈福沢文明論之概略
《「有」はその上また、の意》数を表す語に付いて、それより少し多い意を表す。「五年有余歳月

う‐よ【有余】

仏語。心は煩悩ぼんのうを断ったが、いまだ生命のよりどころとして肉体があること。

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精選版 日本国語大辞典 「有余」の意味・読み・例文・類語

ゆう‐よイウ‥【有余】

  1. 〘 名詞 〙
  2. あまりがあること。必要分よりも多くあること。余分。剰余分。残余。〔文明本節用集(室町中)〕
    1. [初出の実例]「それ人の歯は腎の有余(ユウヨ)にて、腎勢つよく生れつくものは胎内よりはをもちて出る也」(出典咄本・私可多咄(1671)三)
    2. [その他の文献]〔詩経‐小雅・都人士〕
  3. 数を表わす語に付けて、それよりもやや多い意を表わす語。
    1. [初出の実例]「掣々波上、二月有余、水尽人疲、海長陸遠」(出典:性霊集‐五(835頃)為大使与福州観察使書)

う‐よ【有余】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。余りが残っていて、究極に至っていないこと。
    1. [初出の実例]「先生有余之罪、願消礼拝之頭」(出典:本朝文粋(1060頃)一三・勧学院仏名廻文〈慶滋保胤〉)

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