朝日日本歴史人物事典 「有元佐弘」の解説
有元佐弘
生年:生年不詳
鎌倉時代末期の武士。通称は菅四郎。鎌倉幕府を討つ側の軍勢の武将として活躍した。有元氏は美作国(岡山県)勝田郡に居住した菅家一族。『太平記』によれば,元弘3(1333)年閏2月,隠岐を脱出し伯耆国(鳥取県)船上山に拠った後醍醐天皇のもとに諸国より軍勢が参集したが,その中の「菅家の一族」に有元佐弘も含まれていたと考えられる。その後,一族300騎余で赤松則村の率いる軍勢に加わり,同年4月3日,幕府の京都出先たる六波羅探題を攻撃したが,京都四条猪熊での戦いにおいて弟の佐光,佐吉らと共に敗死した。
(森茂暁)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報