20世紀日本人名事典 「望月百合子」の解説
望月 百合子
モチヅキ ユリコ
- 生年
- 明治33(1900)年9月5日
- 没年
- 平成13(2001)年6月9日
- 出生地
- 山梨県甲府市
- 出身地
- 東京
- 本名
- 古川 百合
- 学歴〔年〕
- 成女女学校〔大正8年〕卒,ソルボンヌ大学〔大正14年〕修了
- 経歴
- 成女女学校卒業後、読売新聞社に入社。大正9年父と渡仏。ソルボンヌ大学で西洋哲学を専攻。帰国後、小説家の長谷川時雨を中心とする「女人芸術」に参加。のち高群逸枝、平塚らいてうらとともに「婦人戦線」を創刊、アナキスト系論客として女性解放を訴え、講演・翻訳等でも華やかに活動した。昭和5年アナキスト古川時雄と結婚。この頃、画家の竹久夢二が描いた掛け軸のモデルを務めた。一時カリエスで闘病。13年旧満州に渡り、大新興日報の記者となる。23年帰国。戦後も、翻訳や評論活動を続け、歌人としても活躍した。また、山梨県出身文化人の会・山人会最高顧問の他、竹久の資料保存に尽力。平成11年郷里・山梨県の鰍沢町教育文化会館内に望月百合子記念館が開設された。12年100歳を記念して写真集「20世紀を自由に生きて」を刊行。歌集に「幻のくに」、訳書にフランス「タイース」、ボードレール「ロマン派の絵画」、「ヴィクトリア女王の娘」など。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報