朝野旧聞裒藁(読み)ちょうやきゅうぶんほうこう

改訂新版 世界大百科事典 「朝野旧聞裒藁」の意味・わかりやすい解説

朝野旧聞裒藁 (ちょうやきゅうぶんほうこう)

遠祖から家康死去にいたる徳川氏創業の史料集成。1093巻。江戸幕府官撰で大学頭林述斎監修。1819年(文政2)に着手,41年(天保12)に完成。中世末期から近世初頭にいたる徳川氏発展関係史料を編年体集録。項目ごとに関連史料の原文をのせ,典拠を示す実証的な編集となっている。以前,広忠までの42巻が1冊として出版されたが,現在,史籍研究会から刊行中。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「朝野旧聞裒藁」の意味・わかりやすい解説

朝野旧聞裒藁
ちょうやきゅうぶんほうこう

徳川氏の天下統一過程に関するもっとも詳細な史料集成。1819年(文政2)から23年間、幕命により、大学頭林述斎(はやしじゅっさい)以下20余名の幕臣が編集に従事して完成。徳川氏の祖先から家康の死去までの間の史料、古文書年代順に編集してある。先祖歴代の部42巻、家康の部799巻、関ヶ原の戦いと大坂の陣の部252巻、合計1093巻からなる。その献上本と草稿本は国立公文書館に保存されている。

[福井 保]

『『朝野旧聞裒藁 第一輯』(1923・東洋書籍出版協会)』『福井保著『朝野旧聞裒藁解題』(『内閣文庫書誌の研究』所収・1980・青裳堂書店)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「朝野旧聞裒藁」の意味・わかりやすい解説

朝野旧聞裒藁
ちょうやきゅうぶんほうこう

江戸時代,徳川家創業の事跡を後代に伝えるため,幕府の命により編纂された史書。全 1083巻。大学頭林述斎の監修で二十余人の学者によって天保12(1841)年完成。編年体で綴ったもので,今日失われた史料を多く含んでおり,創業時代研究の根本史料

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