20世紀日本人名事典 「木内省古」の解説
木内 省古
キウチ ショウコ
明治〜昭和期の工芸家
- 生年
- 明治15(1882)年
- 没年
- 昭和36(1961)年8月23日
- 出生地
- 東京・本所
- 経歴
- 祖父喜八、父半古の下で象嵌、彫刻、指物などの技術を習い、画法を前田貫業に、彫刻を竹内久一に学んだ。明治37年から父に従い正倉院御物整理掛となり、天平芸術の精髄に触れて感動、廃絶した技法復元を志した。大正5年大日本水産工芸協会を創立、水産材料を工芸に応用。同年朝鮮李王家美術品製作所の招きで渡鮮、その工芸指導を行った。作品を日本美術協会、彫工会、水産工芸協会などの展覧会に出品、いずれも優賞となった。11年桐製四季象嵌大鉢を平和記念東京博覧会に出品、大好評を得た。さらに14年のパリ万国博、昭和元年のフィラデルフィア万国博、5年のリエージュ万国博などすべて最高賞を受けた。伝統工芸技術の保存に尽くし、晩年日本工芸会理事として貢献した。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報