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末梢神経損傷 まっしょうしんけいそんしょう

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

末梢神経損傷
まっしょうしんけいそんしょう

外傷などで末梢神経が損傷されたものをいい、運動麻痺(まひ)や知覚麻痺および自律神経の障害をおこすが、これらの障害を末梢神経麻痺という。末梢神経損傷は、橈骨(とうこつ)神経、正中神経、尺骨神経、坐骨(ざこつ)神経、腓骨(ひこつ)神経などに麻痺発生の頻度が高い。損傷様式には開放性の場合と、圧迫や注射などによる閉鎖性の場合とがある。臨床的には次の三段階に分けられる。
 〔1〕ニューラプラキシアneurapraxia 神経線維の連続性は維持されているが障害部で一時的な伝導障害をおこした状態で、神経が打撲されたようなものであり、自然治癒する。〔2〕軸索断裂 軸索が損傷されて変性するが神経鞘(しょう)は連続性を保っている状態で、完全麻痺を呈するが、軸索は神経鞘を通って再生するので、予後は悪くない。〔3〕神経断裂 軸索および神経鞘の断裂したもので、自然治癒が期待できない。
 神経損傷の範囲や程度、麻痺の種類などの診断が重要で、これによって治療の適応が決められる。神経断裂の場合はただちに神経縫合術などの観血的療法が行われるが、多くはまず装具などを使って保存的に経過観察が行われ、回復が期待できない場合は神経修復術や機能再建手術などの観血的療法を行う。[永井 隆]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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世界大百科事典内の末梢神経損傷の言及

【運動麻痺】より

…大脳皮質病変によって生ずる単麻痺は,病変部位に対応して病変と反対側の上肢のみ,または下肢のみを侵し,痙性麻痺の形をとるのが普通である。末梢神経損傷による単麻痺は,外傷や炎症,圧迫によって生ずることが多く,損傷を受けた神経により支配される筋肉にのみ弛緩性の運動麻痺を生ずるため,それぞれ特徴的な麻痺の様相を呈する。橈骨(とうこつ)神経麻痺では,手首や手指をまっすぐに伸ばすことができなくなり,垂れ手drop handを生じ,正中神経麻痺では,母指を他の指に対立させることができなくなり,母指球が平たん化して猿手ape handの形となる。…

※「末梢神経損傷」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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