朱買臣(読み)シュバイシン(その他表記)Zhū Mǎi chén

デジタル大辞泉 「朱買臣」の意味・読み・例文・類語

しゅ‐ばいしん【朱買臣】

[?~前109]中国前漢政治家。呉県(江蘇省)の人。家が貧しく、薪を売りながら独学武帝に見いだされて会稽かいけい太守となり、丞相長吏まで出世した。大器晩成のたとえにされる。

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精選版 日本国語大辞典 「朱買臣」の意味・読み・例文・類語

しゅ‐ばいしん【朱買臣】

  1. 中国、前漢の政治家。字(あざな)は翁子。呉(江蘇省蘇州)の人。貧困のため薪を売って暮らし、独学した。武帝の時、厳助の推薦で会稽太守となり、丞相長史まで出世したが、御史大夫張湯をおとしいれ自殺させた罪で殺された。「朱買臣五十富貴」といって、大器晩成、立身出世のたとえにされる。前一〇九年没。

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改訂新版 世界大百科事典 「朱買臣」の意味・わかりやすい解説

朱買臣 (しゅばいしん)
Zhū Mǎi chén
生没年:?-前109

中国,前漢の官僚。字は翁子。呉(江蘇省蘇州市)の人。家は貧しかったが読書を好み,薪を売って生計をたてたという。武帝のとき,同郷の厳助に推薦されて召し出され,帝に《春秋》《楚辞》を説いて認められ,中大夫に拝せられた。のち東越の反乱を鎮めるため会稽太守に任ぜられてこれを討ち,功績によって主爵都尉(列侯の管理係)にのぼった。しかし,当時の御史大夫張湯と反目し,帝に湯の秘密をあばいて自殺に追いやったが,みずからもまた誅せられた。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「朱買臣」の意味・わかりやすい解説

朱買臣
しゅばいしん
Zhu Mai-chen; Chu Mai-ch`ên

[生]?
[没]元鼎2(前115)
中国,前漢の武帝時代の官僚。蘇州の人。同郷の厳助の推薦により武帝に仕え,侍中に進んだ。のち東越平定の策を献じ,会稽太守となり,将軍韓説とともにこれを討伐。主爵都尉から九卿に上った。御史大夫張湯の罪状を告発して自殺させたが,自分も誅された。若いとき薪を背負って読書にふけり,妻は愛想をつかし離縁したが,のち故郷に錦を飾った彼をみて,恥じて自殺したという。

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