デジタル大辞泉 「朸」の意味・読み・例文・類語 おうご〔あふご〕【×朸】 《「おうこ」とも》物を担う棒。てんびん棒。和歌では多く「会ふ期ご」に掛けて用いる。「人恋ふることを重荷とになひもて―なきこそわびしかりけれ」〈古今・雑体〉 あふご【×朸】 ⇒おうご 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「朸」の意味・読み・例文・類語 おうこあふこ【朸】 〘 名詞 〙 ( 「おうご」とも )① 物を担(にな)うのに用いる棒。物にさし通して両端を二人でかつぐものもあり、一人で両端に物をかけたり草や薪の束に突きさして担うものもある。天びん棒。歌では「会期(おうご)」と掛け詞にされることが多い。朸①〈伴大納言絵詞〉[初出の実例]「阿富山(あふやま)は、朸(あふこ)を以ちて宍(しし)を荷ひき。故、号(なづ)けて阿富(あふ)といふ」(出典:播磨風土記(715頃)託賀)「朸(アフゴ)の前後に鯛を入れ担ひ、『鯛は鯛は』と売りけるを」(出典:咄本・醒睡笑(1628)一)② 棒。杖。〔十巻本和名抄(934頃)〕[初出の実例]「為朝まはだかにて、合木(あふこ)をもってあまたの者をばうちふせたれども」(出典:保元物語(1220頃か)下)③ 和船の蝉など滑車の類の心棒。そばの木のような堅木でつくる。〔菱垣廻船歓晃丸図解略説(1911)〕 おこ【朸】 〘 名詞 〙 運搬用のにない棒。両端を尖(とが)らせたものにも、天秤(てんびん)棒にもいう。おうご。[初出の実例]「枴(おうこ)を おこ」(出典:かた言(1650)四) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例