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伴大納言絵詞 バンダイナゴンエコトバ

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デジタル大辞泉の解説

ばんだいなごんえことば〔バンダイナゴンヱことば〕【伴大納言絵詞】

平安末期の絵巻。3巻。貞観8年(866)に起きた応天門の火災をめぐる大納言伴善男(とものよしお)の陰謀、その露見と失脚を描く。卓抜な構成力と的確な描線や鮮やかな色彩で人物の描写にすぐれる。12世紀後半、常盤光長(ときわみつなが)作と推定される。伴大納言絵巻

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百科事典マイペディアの解説

伴大納言絵詞【とものだいなごんえことば】

伴大納言絵巻

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世界大百科事典 第2版の解説

ばんだいなごんえことば【伴大納言絵詞】

平安時代の絵巻。866年(貞観8)応天門に放火して,その罪を政敵である左大臣,源信(みなもとのまこと)に負わせようとした大納言伴善男(とものよしお)(809‐868)の陰謀が偶然のことから露顕し,逆に伴大納言が失脚するという史実(応天門の変)を,ドラマティックに脚色して描いた説話絵巻の代表作。12世紀後半,後白河院周辺で活躍した宮廷絵師常盤光長の作と推定される。現在,上中下3巻に分かれているが,当初は1巻の長大な絵巻で,中世には若狭国松永荘(福井県小浜市とその周辺)の新八幡宮にあったといわれるが,現在のどの八幡社にあたるかは不明である。

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大辞林 第三版の解説

ばんだいなごんえことば【伴大納言絵詞】

絵巻。三巻。一二世紀の作。紙本着色。大納言伴善男とものよしおの応天門の変を題材とする。多種多様の人物・表情を巧みに描きわけ、線描・彩色ともにすぐれる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

伴大納言絵詞
ばんだいなごんえことば

平安後期の絵巻。三巻。国宝。『伴大納言絵巻』ともいう。866年(貞観8)春に起きた応天門の放火事件に題材を得たもの。時の大納言伴善男(とものよしお)が政敵の左大臣源信(まこと)を失脚させるため、京の重要な門の一つである応天門に火を放ち、その罪を源信に負わせるが、かえってその陰謀が露見し、失脚するという顛末(てんまつ)が説かれる。この説話は『宝物集』や『宇治拾遺物語』にもほぼ同じ内容のものが収録されている。絵巻はもと長大な一巻であったとみられるが、現在は三巻からなり、上巻は応天門炎上と、清涼殿に参じ事件の真相糾明を唱える藤原良房(よしふさ)、中巻は天に無実を訴える源信、真相暴露のきっかけとなった子供の喧嘩(けんか)、下巻は放火現場の目撃者である舎人(とねり)の召喚取調べ、流罪となった伴大納言の護送が描かれる。各段の長い連続画面を利して、次々に展開される事件の推移をときに異時同図法などを交えて巧みにとらえた構成力は、同時代の『信貴山(しぎさん)縁起』とともに特筆される。
 描写は闊達(かったつ)な筆線で図様した上に濃厚な色彩を用い、随所に鮮麗な賦彩を織り込んだ明快な色調が全巻を支配している。登場人物は天皇、公卿(くぎょう)から路傍の庶民に至る各層を表現法を変えて描き分け、姿態、表情も的確にとらえている。とくに火事場や喧嘩に集まる見物人の群像描写にみるべきものがあり、また検非違使(けびいし)などの風俗表現の正確さも指摘できる。洗練された優れた筆技は宮廷画所(えどころ)の正統様式の伝統を伝え、筆者は、12世紀中ごろから後半にかけて後白河(ごしらかわ)上皇の周辺で活躍した常磐光長(ときわみつなが)と伝えられ、詞書(ことばがき)は藤原教長(のりなが)説が有力視されている。火災に出動する検非違使随兵の騎馬するありさまなどから、およそ1170年(嘉応2)前後の制作と考えられる。中世以降若狭(わかさ)国(福井県)新八幡(はちまん)宮に伝わり、のち領主酒井家の所有となるが、現在は東京・出光(いでみつ)美術館蔵。[村重 寧]
『小松茂美編『日本の絵巻2 伴大納言絵詞』(1987・中央公論社) ▽田中一松編『新修日本絵巻物全集5 伴大納言絵詞』(1976・角川書店)』

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世界大百科事典内の伴大納言絵詞の言及

【絵巻】より

…これに対して連続式は,いくつもの情景を連続させて長い場面を構成するもので,時間的に展開していく話の筋を追うのに適している。《信貴山縁起》《伴大納言絵詞》などがこのタイプの代表作である。段落式絵巻の画面は静止的で,鑑賞者と作品のふれあいはより緊密なものとなり,多くの場合,細密画的手法がとられる。…

【応天門の変】より

…善男自身が能吏であり,良吏の誉れ高かった紀夏井(きのなつい)も縁坐したことから,当時急速に進出していた良官能吏のグループを,応天門炎上事件を利用して,良房らが排除しようとした疑獄事件の性格がつよい。この事件を素材とした絵巻として《伴大納言絵詞》がある。【佐藤 宗諄】。…

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