村田香谷(読み)ムラタ コウコク

20世紀日本人名事典 「村田香谷」の解説

村田 香谷
ムラタ コウコク

明治期の日本画家



生年
天保2年(1831年)

没年
大正1(1912)年10月8日

出生地
筑前国博多(福岡県)

本名
村田 叔

別名
別号=蘭雪,適圃,鉄翁,海屋

経歴
父に画の手ほどきを受け、弘化3年京都に上り貫名海屋に南画を学ぶ。また梁川星巌に詩を学んだ。安政元年長崎に遊学日高鉄翁に入門し、木下逸雲、徐雨亭らにも教えを受ける。その後、生涯3回にわたって中国に渡り、張子祥、胡公寿に学んだ。明治15年第1回内国絵画共進会で「集古名書画式」が絵事著述褒状、17年同第2回で「山水」「花卉」が褒状、23年内国勧業博で「蕉石美人図」が妙技3等賞を受賞。30年日本南画会設立に参加した。同年大阪に移り、大阪南宗画会主催の全国南画共進会で2等賞、36年内国勧業博では「米法浅絳山水」が褒状となる。山水にも長じ、関西南画界の重鎮として活躍した。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「村田香谷」の解説

村田香谷 むらた-こうこく

1831-1912 幕末-明治時代の画家。
天保(てんぽう)2年生まれ。文人画家村田東圃の子。貫名海屋(ぬきな-かいおく)に師事。のち長崎で鉄翁祖門(てっとう-そもん)らにまなび,清(しん)(中国)にも3度わたった。晩年は大阪にすむ。高橋草坪(そうへい)の「集古名公画式」を補訂・刊行。大正元年10月8日死去。82歳。筑前(ちくぜん)(福岡県)出身。名は叔。別号に蘭雪,適圃。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

スキマバイト

働き手が自分の働きたい時間に合わせて短時間・単発の仕事に就くこと。「スポットワーク」とも呼ばれる。単発の仕事を請け負う働き方「ギグワーク」のうち、雇用契約を結んで働く形態を指す場合が多い。働き手と企...

スキマバイトの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android