杭州西湖の文化的景観(読み)こうしゅうせいこのぶんかてきけいかん

世界遺産詳解 「杭州西湖の文化的景観」の解説

こうしゅうせいこのぶんかてきけいかん【杭州西湖の文化的景観】

2011年に登録された世界遺産(文化遺産)。中国中東部浙江省の杭州は、古くから貿易港として栄えた古都であり、市内にある西湖とそれを囲む三方の丘は、唐の時代から詩人学者、芸術家たちの想像力を刺激してきた。西湖には、自然の島である孤山や白堤、蘇堤などの堤が浮かび、西湖十景に代表される独特な情景が見られる。また霊隠寺、岳廟、六和塔、浄慈寺などの自然に調和した美しい建造物も多く、杭州市西方の景観を優れたものにしている。西湖は、数世紀にわたって中国内だけでなく、日本や韓国の庭園意匠にも影響を与え、徳川御三家の庭園では西湖堤が模されている。また、人と自然の理想的な融合を表現しようとする理想が追求され、数多くの景観を描き出し、庭園造成の文化的な伝統を今に伝えている。◇英名はWest Lake Cultural Landscape of Hangzhou

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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