東遊運動(読み)ドンズーうんどう(その他表記)Dóng Du

旺文社世界史事典 三訂版 「東遊運動」の解説

東遊運動
ドンズーうんどう
Dóng Du

20世紀の初め,ヴェトナムの青年日本留学させた運動
維新会を結成して反仏闘争を展開していたファンボイチャウは,日露戦争後の日本への留学を呼びかけ,多くの青年が日本に渡った。1908年前後には100名を超える学生が清国留学生を装って軍事などを学んだが,フランス政府が07年の日仏協約をたてに取り締まりを日本に要請したことにより,09年に国外退去させられて運動は終息した。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「東遊運動」の意味・わかりやすい解説

東遊運動
とうゆううんどう
Dong-you yun-dong; Tung-yu yün-tung

20世紀初頭に起ったベトナム青年の日本留学促進運動。ベトナム独立運動の志士ファン・ボイ・チャウが日本の近代化に学ぶため,1907年5月,16人の留学生を連れて来日した。その後留学生は急増し,一時は 200人以上が東京に滞在したが,フランスの妨害により相次いで帰国を余儀なくされ,運動は挫折した。

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世界大百科事典(旧版)内の東遊運動の言及

【ドンズー運動】より

…20世紀初め,ベトナム人青少年を日本に遊学させようという運動。漢字では〈東遊運動〉と書く。ベトナムは19世紀後半以降,フランスの植民地と化したが,抗仏闘争は続けられた。…

※「東遊運動」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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