杵屋栄二(読み)キネヤ エイジ

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「杵屋栄二」の解説

杵屋 栄二
キネヤ エイジ


職業
長唄三味線方

肩書
歌舞伎座邦楽部長 重要無形文化財保持者(長唄・三味線)〔昭和39年〕

本名
藤間 吉太郎(フジマ ヨシタロウ)

別名
前名=杵屋 栄次郎(2代目)

生年月日
明治27年 2月15日

出生地
東京市 日本橋区(東京都 中央区)

経歴
3代目清元太兵衛長男。明治44年3代目杵屋栄蔵に入門、45年歌舞伎座に出演。大正3年杵屋栄二と改名。昭和12年初代中村吉右衛門劇団の邦楽部長となり、さらに歌舞伎座邦楽部長も務める。20〜54年長唄・2代目芳村五郎治相三味線をつとめた。歌舞伎音楽について豊富な知識をもち、「業平」「朱鐘馗」など失われた古曲・稀曲を復活させて、「栄二・三絃譜」を刊行した。また「楊貴妃」「井筒」「初音の頼み」「鶴ケ岡悲曲」など数多くの作曲がある。39年人間国宝に認定される。51年伝統歌舞伎保存会理事に就任。

受賞
芸術選奨文部大臣賞〔昭和34年〕 紫綬褒章〔昭和39年〕,勲三等瑞宝章〔昭和50年〕

没年月日
昭和54年 3月10日 (1979年)

家族
父=清元 太兵衛(3代目)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

20世紀日本人名事典 「杵屋栄二」の解説

杵屋 栄二
キネヤ エイジ

大正・昭和期の長唄三味線方



生年
明治27(1894)年2月15日

没年
昭和54(1979)年3月10日

本名
藤間 吉太郎

別名
前名=杵屋 栄次郎(2代目)

経歴
大正3年栄二と改名。昭和12年初代中村吉右衛門一座の邦楽部長となり、20〜54年長唄・芳村五郎治の相三味線を務めた。歌舞伎音楽について豊富な知識をもち、「業平」「朱鐘馗」など失われた古曲を復活さてせ「栄二・三絃譜」を刊行した。また「揚貴妃」「初音の頼み」「鶴ケ岡悲曲」など数多くの作曲がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「杵屋栄二」の解説

杵屋栄二 きねや-えいじ

1894-1979 大正-昭和時代の長唄三味線方。
明治27年2月15日生まれ。3代清元太兵衛(きよもと-たへえ)の子。3代杵屋栄蔵の門弟。長年歌舞伎の長唄立三味線をつとめ,ばちさばきの名人とうたわれる。「楊貴妃」「井筒」などの作曲の一方,「業平(なりひら)」「朱鍾馗(しゅしょうき)」など古典の復活にもつくし,「栄二・三絃譜」を刊行。昭和39年人間国宝。昭和54年3月10日死去。85歳。東京出身。本名は藤間吉太郎。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android