ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「鳥取県」の解説
鳥取〔県〕
とっとり
人口 57万3441(2015)。
年降水量 1914.0mm (鳥取市) 。
年平均気温 14.9℃ (鳥取市) 。
県庁所在地 鳥取市。
県木 ダイセンキャラボク。
県花 二十世紀ナシ(→ナシ)。
県鳥 オシドリ。
本州西部,日本海に面する県。東は兵庫県,南は岡山県と広島県の一部,西は島根県に接する。南部は中国山地。最高峰は大山 (1729m) 。海岸には鳥取砂丘,北条砂丘が発達し,海岸線は単調。西端に弓ヶ浜がある。千代川,天神川,日野川が日本海に注ぎ,それぞれ鳥取・倉吉・米子平野を形成している。気候は日本海岸気候で,春季にフェーン現象を伴う。前期縄文期から弥生期の遺跡が大山北麓や沿岸部に多く分布し,内陸平野の丘陵地には多くの古墳が分布。銅鐸出土地もあり,畿内文化と大陸ないし北九州文化の波及がみられる。奈良時代には広範囲にわたって条里制が施行された。室町時代は山名氏に,江戸時代は池田藩に統治されていたが,明治4 (1871) 年の廃藩置県により隠岐を含めて因幡,伯耆を版図とする鳥取県が成立。 1876年島根県に併合されたが 81年に分離,再置された。その際隠岐は島根県に属することになり,現在の県域が確定した。農林業と水産業の比重が高く,米作のほか二十世紀梨,タバコ,野菜の栽培,イワシ,サバ,イカ,マツバガニ (ズワイガニ) などの沿岸漁業が中心である。山地では杉材を産し,南部の人形峠付近にはウランの鉱床がある。工業は電機,機械,金属,縫製,木工,製紙,食品加工業が行われる。大山隠岐,山陰海岸の両国立公園,氷ノ山後山那岐山,比婆道後帝釈の両国定公園,三朝東郷湖,奥日野,西因幡の3県立自然公園がある。 JR山陰本線,伯備線,因美線,国道9号線,29号線,180号線などのほか,米子自動車道が通じ,鳥取,米子の両空港がある。
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