松本尚勝(読み)まつもと・なおかつ

朝日日本歴史人物事典 「松本尚勝」の解説

松本尚勝

没年大永4(1524)
生年応仁1(1467)
室町時代の剣術家。鹿島神流開祖。名は守勝,のち尚勝。飯篠長威の門人であったが,鹿島神宮(茨城県)に祈願して源義経が奉納した秘書を手に入れ,鹿島神流を開創したという。鹿島神流は飯篠の兵法を基にしながらも,陣鎌,薙刀,十文字(槍),片鎌などにおける術技は松本の完成したもので,合戦用の総合武術であった。代々松本家は鹿島神宮の神官で,常陸大掾鹿島家の四家老のひとつであった。しかし鹿島家は永正期以来,一族・支族間の内訌が表面化し,ついには当主の廃立問題で鹿島義幹率いる軍と戦い,奮戦の末に討死した。

(藤堂良明)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「松本尚勝」の解説

松本尚勝 まつもと-なおかつ

1468-1524 室町-戦国時代の剣術家。
応仁(おうにん)2年生まれ。常陸(ひたち)(茨城県)の大掾(だいじょう)鹿島家4家老のひとりで,鹿島神宮の神職。飯篠(いいざさ)長威斎に剣をまなび,鹿島神流(鹿島神陰流)の開祖となる。大永(たいえい)4年高間ケ原の戦いで討ち死に。57歳。別名に政信。通称は備前守。

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