松村大成(読み)まつむら・たいせい

朝日日本歴史人物事典 「松村大成」の解説

松村大成

没年:慶応3.1.12(1867.2.16)
生年:文化5(1808)
幕末の尊攘派志士,医者。肥後玉名郡安楽寺村(熊本県玉名市)に医者松村安貞の長男として生まれる。名は古文,号は空谷,大成は通称。九州では筑前平野国臣,筑後真木和泉と並び称される尊王家で,肥後藩尊攘派の重鎮。特に文久2(1862)年の島津久光上洛の前後には,全国より志士たちが彼のもとに参集した。久光に従って上京したが,同3年,8月18日の政変郷里蟄居を命じられた。その後も尊攘派の活動を物心両面から支え,孝明天皇の死を嘆きつつ病没する。同じく幕末の志士永鳥三平実弟,松村新造(深蔵)は実子である。<参考文献>本田光彦『松村大成・永鳥三平両先生伝』

(三澤純)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「松村大成」の解説

松村大成 まつむら-たいせい

1808-1867 江戸時代後期の医師
文化5年生まれ。肥後(熊本県)玉名郡の医師松村安貞の長男。永鳥三平の兄。富田文山にまなび,家塾をひらく。清川八郎,真木和泉(いずみ)らとまじわり,尊攘(そんじょう)運動を推進した。慶応3年1月12日死去。60歳。名は古文。号は空谷。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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