日本歴史地名大系 「松隈」の解説 松隈まつくま 大分県:宇佐市旧宇佐町地区宇佐村松隈[現在地名]宇佐市北宇佐北宇佐の南西部、宇佐盆地西縁の丘上一帯をいう。八幡神による隼人征討や、その後に隼人の霊を慰撫するために始めたと伝える宇佐宮の祭事、放生会にかかわる様様な伝承が集中する地で、和間(わま)浜へ向かう放生会道は当地で旧参道(勅使街道)から分岐する。「元暦文治記」によれば、治承四年(一一八〇)緒方惟栄らが宇佐宮に乱入したとき、宇佐宮は神輿を「松隈の辻」に出して応戦したという。延慶二年(一三〇九)一月二一日「松隈在家」から出火、この火災によって宇佐宮・弥勒寺は焼亡した(同月二二日「宇佐宮神官所司等解状案」宮内庁書陵部蔵)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報