柴田義董(読み)しばた・ぎとう

朝日日本歴史人物事典 「柴田義董」の解説

柴田義董

没年:文政2.4.5(1819.4.28)
生年:安永9(1780)
江戸後期の四条派の画家。字は威仲,号は琴緒,琴海。通称喜太郎。備前(岡山県)の人で,京都で活躍した。呉春の門に入り画法を究め,呉春門下の最大画家と称せられた。特に人物画にすぐれ,代表作に蓮台寺(倉敷市)の「唐獅子図襖」および杉戸,「美人図」(竹中家旧蔵)がある。40歳で没し,京都の長講堂に葬られた。<参考文献>田島志一『東洋美術大観』6巻,『岡山県史近世

(河野元昭)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「柴田義董」の解説

柴田義董 しばた-ぎとう

1780-1819 江戸時代後期の画家。
安永9年生まれ。京都で四条派の松村月渓(げっけい)にまなぶ。人物画を得意とし,月渓門の高弟と称された。門下に前川五嶺(ごれい),大原呑舟(どんしゅう)ら。文政2年4月5日死去。40歳。備前(岡山県)出身。字(あざな)は威仲。通称は喜太郎。号は琴渚。作品に「妓女(ぎじょ)図」(岡山県立博物館)など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の柴田義董の言及

【円山四条派】より

…最初は蔑称であったものが,のち正式の流派名になったという。代表的画家に呉春の異母弟で流派の確立者となった松村景文のほか,長山孔寅(こういん)(1765‐1849),佐久間草偃(そうい)(?‐1828),柴田義董(1780‐1819),岡本豊彦(1773‐1845),山脇東暉(1777‐1839)らがいる。 円山四条派は以後も命脈を保ち,近代日本画の確立に大きな役割を果たした。…

※「柴田義董」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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