根来版(読み)ねごろばん

関連語 名詞

改訂新版 世界大百科事典 「根来版」の意味・わかりやすい解説

根来版 (ねごろばん)

鎌倉後期から南北朝期にかけて,紀州(和歌山県)根来寺で刊行された古版本をさす。根来寺は高野山から分立して新義真言宗を開いた本山であり,したがってその刊本の装丁,版式,料紙はおおむね高野版と同様であるが,巻子(かんす)本もある。鎌倉末期には,すでに衰えつつあった高野版よりもかえって盛んであり,三部秘経をはじめとする10種近くの真言密教典籍を刊行しているが,豊臣秀吉による焼打ちにより焼失・散逸し,現存するものは少ない。現存するものには1415年(応永22)から18年ころにかけての恵淳の関係するものが多い。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ユーラシア大陸、北アメリカ大陸北部に広く分布し、日本では北海道にエゾヒグマが生息する。成獣は体長2メートル以上、体重300キロにもなり、日本最大の陸生動物として知られる。雑食性で草や木の実、サケ、シ...

ヒグマの用語解説を読む