根謝銘グスク(読み)ねじやめぐすく

日本歴史地名大系 「根謝銘グスク」の解説

根謝銘グスク
ねじやめぐすく

[現在地名]大宜味村謝名城

一四世紀から一五世紀の大型城塞的グスク。地元では上(ウィ)グスクとよんでいる。かつてのぐしく村の集落背後の標高約一〇〇メートルの舌状丘陵端に形成されている。丘陵頂部に本部石灰岩の割石で石塁を巡らし、尾根筋は堀切で切断している。正確な面積は不明だが、数千平方メートルはあるとみられる。グスク内にはうふグスクとなはグスクとよばれる小さな御嶽がある。大グスクの前庭が一九六四年(昭和三九年)に発掘され、グスク土器・カムィヤキ(亀焼)青磁・鉄釘・獣骨など一四世紀の遺物が出土した。大グスクと中グスクの崖下にはそれぞれ小規模な貝塚が形成されているので、この地点が居住区だったと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報