梁塵を動かす(読み)リョウジンヲウゴカス

デジタル大辞泉 「梁塵を動かす」の意味・読み・例文・類語

梁塵りょうじんうごかす

歌声がすぐれていることのたとえ。昔、中国で、虞公ぐこうという声のよい人が歌をうたうと、はりの上のちりまでが動いたという故事による。

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精選版 日本国語大辞典 「梁塵を動かす」の意味・読み・例文・類語

りょうじん【梁塵】 を 動(うご)かす

  1. ( 中国漢代、美声で知られた魯の虞公が歌うと梁の上の塵まで動いたという「文選」の成公綏「嘯賦」の李善注に引く、劉向の「七略別録」に見える故事から ) 歌声のすぐれているたとえ。音楽にすぐれていることの形容
    1. [初出の実例]「舞衣揺樹影、歌扇動梁塵」(出典懐風藻(751)春日〈安倍首名〉)

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故事成語を知る辞典 「梁塵を動かす」の解説

梁塵を動かす

歌声がすばらしいことのたとえ。

[由来] 「文選」の注に引用されている、「別録」という書物に記録されている話から。紀元前二世紀ごろ、前漢王朝の時代の中国でのこと。という地方のこうという人物は、非常に歌がうまく、うたうとその響きで「りょうじょうの塵を動かす(屋根はりに載っている塵まで共鳴して動いた)」ということです。なお、「梁」は、屋根を底辺から支える材木のことです。

[解説] 一二世紀、平安時代の終わりに、当時の歌謡を集めて作られた「りょうじんしょう」の名前は、この故事に由来しています。

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