森藩(読み)もりはん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「森藩」の意味・わかりやすい解説

森藩
もりはん

豊後(ぶんご)国(大分県)玖珠(くす)・速見(はやみ)郡地方を領有した外様(とざま)小藩。1601年(慶長6)来島康親(くるしまやすちか)(長親とも)が1万4000石を得て伊予から入封。森(玖珠町)に陣屋を置き、速見郡頭成(かしらなり)(日出(ひじ)町)を港とする。1616年(元和2)姓を久留島(くるしま)と改め、明治まで通春(みちはる)、通清、通政、光通(てるみち)、通祐(みちすけ)、通同(みちとも)、通嘉(みちひろ)、通容(みちかた)、通明、通胤(みちたね)、通靖(みちやす)と12代270年余領有。通清のとき、弟通貞(1000石)、同通逈(みちとお)(500石)に分知。1871年(明治4)7月廃藩置県により森県、同年11月大分県に所属。特産品としては、速見郡鶴見村(別府市)産の明礬(みょうばん)(1664年創業)が著名で、1763年(宝暦13)ごろ全国の35%を生産している。

[豊田寛三]

『『大分県史 近世Ⅰ』(1983・大分県)』

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デジタル大辞泉プラス 「森藩」の解説

森藩

豊後国、玖珠(くす)郡・速見郡地方を領有した外様の小藩。来島康親(くるしまやすちか)(のちに姓を久留島と改める)が慶長年間に1万4000石で入封、森(現:大分県玖珠郡玖珠町)に陣屋を構えたのが起源。以後、明治維新まで久留島氏藩主をつとめた。

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