日本歴史地名大系 「玖珠町」の解説 玖珠町くすまち 大分県:玖珠郡玖珠町面積:二八六・六〇平方キロ現玖珠郡域の北部および北西部を占める。南は九重(ここのえ)町、熊本県阿蘇郡小国(おぐに)町、東は大分郡湯布院(ゆふいん)町、北は宇佐郡安心院(あじむ)町・院内(いんない)町、下毛郡耶馬渓(やばけい)町・山国(やまくに)町、西は日田市、日田郡天瀬(あまがせ)町と接する。九重町境に万年(はね)山(一一四〇・二メートル)など、小国町境に吉武(よしぶ)山(九二六・五メートル)、湯布院町境にカルト山(一〇三三・五メートル)・福万(ふくま)山(一二三五・九メートル)などがそびえ、これらの谷間の水は北部の山地からの森(もり)川・太田(おおた)川などとともに玖珠川に注がれる。同川沿いにJR久大本線と国道二一〇号が通り、主要道路はこれより北に向かう国道三八七号や玖珠―山国線、東に向かう下恵良(しもえら)―九重線などが分岐する。中世には玖珠庄(長野庄)・古後(こご)郷・帆足(ほあし)郷・山田(やまだ)郷などがあり、豊後清原氏の一族がこれらを名字の地とし、豊後国弘安図田帳に諸氏が記されている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「玖珠町」の意味・わかりやすい解説 玖珠〔町〕くす 大分県西部,玖珠川流域の玖珠盆地北半部にある町。周囲を万年山 (はねやま) などの山に囲まれる。 1927年町制。 55年森町および北山田,八幡の2村と合体。盆地北隅の森は慶長6 (1601) 年以降幕末まで森藩久留島氏1万 4000石の小城下町で,盆地の中心集落であった。 1934年久大本線豊後森駅の開設により町の中心は駅付近の帆足に移動。農業は盆地底の水田耕作が中心で,近年周囲の台地および日出生台 (ひじゅうだい) の高原での牧牛に代り,シイタケ栽培も行われる。大岩扇山は天然記念物,万年山はミヤマキリシマ,ドウダンツツジの群落で知られ,清水瀑園,慈恩の滝,三日月の滝などとともに耶馬日田英彦山国定公園に属する。玖珠川沿いに JR久大本線が通じ,国道 210号線,387号線が走る。面積 286.60km2。人口 1万4386(2020)。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by