権蔵(読み)ごんぞう

精選版 日本国語大辞典 「権蔵」の意味・読み・例文・類語

ごん‐ぞう ‥ザウ【権蔵】

〘名〙
※雑俳・柳多留‐七(1772)「ごんぞうでからくり程はあるく也」
② 女好きな人。文政天保一八一八‐四四)の頃の流行語
※当世花詞粋仙人(1832)「女のずきな人、権ぞう」

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デジタル大辞泉 「権蔵」の意味・読み・例文・類語

ごんぞう〔ゴンザウ〕【権蔵】

ごんず草鞋わらじ

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「権蔵」の解説

権蔵 ごんぞう

1718-1739 江戸時代中期の漂流民。
享保(きょうほう)3年生まれ。薩摩(さつま)(鹿児島県)の若潮丸乗組員。大坂へむかう途中で遭難し,享保14年カムチャツカ半島に漂着。19年宗蔵とともにペテルブルグでアンナ女帝に拝謁,その命によりロシア語をまなぶ。のち科学アカデミーの日本語学校教師となり,世界初の露日辞典など6冊を編集した。元文4年11月26日ペテルブルグで死去。22歳。名は権左とも。ロシア名はダミアン=ポモルツェフ。

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世界大百科事典(旧版)内の権蔵の言及

【草履】より

…室町時代の《七十一番歌合》にはすでに草履売りの姿も見え,一般庶民にかなり普及していたことが知られるが,江戸時代になると雪踏(せつた)師や尻切師と呼ばれる専門の職人があらわれ,商品化を推進した。元禄(1688‐1704)前期には,薄竹皮の台に緋ぢりめんや黒ビロード鼻緒の京草履,わら製の台で中ほどを細く切り残してビロードで覆った中抜き草履,イグサで編み後掛けの輪のついた幼児用の権蔵(ごんぞう),裏に獣皮を張り尻鉄(しりがね)を打った雪踏などがつくられた。また中期には2枚重ねの底に革をはさんだ裏附(うらつけ)草履,竹皮表の裏に三つ編みの麻緒を縫いつけた麻裏草履,他の材で三つ編みの緒を裏に縫いつけた藤倉草履などがあった。…

※「権蔵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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