橋本稲彦(読み)はしもといなひこ

改訂新版 世界大百科事典 「橋本稲彦」の意味・わかりやすい解説

橋本稲彦 (はしもといなひこ)
生没年:1781-1809(天明1-文化6)

江戸中期の国学者。通称中台。舎号は琴廼舎。安芸広島の人。早くから和学を好み,1798年(寛政10)伊勢松坂に赴き本居宣長入門,その才を認められる。帰省後頼山陽と心を通わせ,厚く交わり,互いに影響し合った。後年大坂に門戸を張り国学を教授,鈴屋(すずのや)門の巨擘(きよはく)と称せられた。29歳で惜しくも病没著書に《万葉梯》《神代巻正訓》《訂正姓氏録》などがある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「橋本稲彦」の解説

橋本稲彦 はしもと-いなひこ

1781-1809 江戸時代後期の国学者。
天明元年生まれ。寛政10年(1798)伊勢(いせ)(三重県)松坂の本居宣長(もとおり-のりなが)に入門。のち大坂で塾をひらいた。頼山陽親交があり,著書「紫文製錦(しぶんせいきん)」の序文は山陽の筆になる。文化6年6月15日死去。29歳。安芸(あき)(広島県)出身。通称は保次郎,稲蔵,中台。号は琴廼舎(ことのや)。著作はほかに「万葉梯(てい)」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む