橘大郎女(読み)たちばなのおおいらつめ

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「橘大郎女」の解説

橘大郎女 たちばなのおおいらつめ

?-? 飛鳥(あすか)時代,聖徳太子の妃。
敏達(びだつ)天皇の孫。尾治(おはり)王の王女白髪部(しらかべ)王,手島女王を生む。推古天皇30年(622)に没した太子をしのんで「天寿国曼荼羅繍帳(てんじゅこくまんだらしゅうちょう)」(国宝)をつくらせた。位奈部橘王ともいい,多至波奈大女郎ともかく。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

山川 日本史小辞典 改訂新版 「橘大郎女」の解説

橘大郎女
たちばなのおおいらつめ

韋那部橘王・多至波奈大女郎とも。生没年不詳。位奈部橘王(いなべのたちばなのおう)のこと。敏達(びだつ)天皇の孫,尾治王の子。聖徳太子に嫁し,白髪部(しらかべ)王・乎島(おしま)女王を生む。中宮寺にある「天寿国曼荼羅繍帳」(国宝)は,太子の死後天寿国に逝ったその姿をしのんで橘王が製作させたもの。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「橘大郎女」の意味・わかりやすい解説

橘大郎女
たちばなのおおいらつめ

允恭天皇皇女。母は皇后忍坂大中姫。安康天皇雄略天皇の同母妹。『古事記』は橘大郎女とするが,『日本書紀』では但馬橘大郎女皇女としている。

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世界大百科事典(旧版)内の橘大郎女の言及

【天寿国繡帳】より

…飛鳥時代の刺繡作品で,《天寿国曼荼羅》ともいう。聖徳太子の没後,太子をしのんで,妃の橘大郎女(たちばなのおおいらつめ)が太子の往生した天寿国のありさまを下絵に描かせ,采女(うねめ)らに刺繡させたもの。当初は薄く透ける羅地に刺繡された大きな2帳で,仏堂にかけられたと思われる。…

※「橘大郎女」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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