韋那部橘王・多至波奈大女郎とも。生没年不詳。位奈部橘王(いなべのたちばなのおう)のこと。敏達(びだつ)天皇の孫,尾治王の子。聖徳太子に嫁し,白髪部(しらかべ)王・乎島(おしま)女王を生む。中宮寺にある「天寿国曼荼羅繍帳」(国宝)は,太子の死後天寿国に逝ったその姿をしのんで橘王が製作させたもの。
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…飛鳥時代の刺繡作品で,《天寿国曼荼羅》ともいう。聖徳太子の没後,太子をしのんで,妃の橘大郎女(たちばなのおおいらつめ)が太子の往生した天寿国のありさまを下絵に描かせ,采女(うねめ)らに刺繡させたもの。当初は薄く透ける羅地に刺繡された大きな2帳で,仏堂にかけられたと思われる。…
※「橘大郎女」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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