次硝酸ビスマス(読み)じしょうさんビスマス

精選版 日本国語大辞典 「次硝酸ビスマス」の意味・読み・例文・類語

じしょうさん‐ビスマス ジセウサン‥【次硝酸ビスマス】

〘名〙 (ビスマスはbismuth) 水に不溶の白色粉末。化学的には生成条件によって組成の変化する混合物であると考えられている。胃腸疾患に内服して用いる。次硝酸蒼鉛。硝蒼。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

化学辞典 第2版 「次硝酸ビスマス」の解説

次硝酸ビスマス
ジショウサンビスマス
bismuth subnitrate

正式名は硝酸水酸化ビスマスという.単一な化合物ではなく,BiO(OH),Bi(NO3)2(OH),Bi(NO3)(OH)2などの混合物に対する薬品名として現在も広く使われている.硫酸ビスマス(Ⅲ)Bi(NO3)3・5H2Oと水1:4の混合物をかくはんしながら沸騰させ,沈殿を集め,水洗後乾燥すると得られる.製法や原料比により,成分はある程度かわり,Bi含有量も70~74% である.無味無臭の細かい結晶状の粉末で,やや潮解性がある.赤熱すると,Bi2O3窒素の酸化物とに分解する.水に不溶,HClやHNO3に可溶.胃の制酸剤,ほうろうの溶剤,化粧品の製造などに用いられる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「次硝酸ビスマス」の意味・わかりやすい解説

次硝酸ビスマス
じしょうさんビスマス
bismuth subnitrate

硝ビス,硝蒼 (そう) ともいう。 Bi(OH)2NO3 ,Bi(OH)(NO3)2 ,BiO(OH) などの混合物で,白色粉末。収斂薬下痢潰瘍などに用いる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android