家庭医学館 「歯性上顎洞炎」の解説
しせいじょうがくどうえん【歯性上顎洞炎 Maxillary Sinusitis of Dental Origin】
副鼻腔(ふくびくう)の1つである上顎洞は、頬(ほお)の位置にあります。その底部は、歯根部(しこんぶ)に非常に近く、とくに奥歯(おくば)(臼歯(きゅうし))と深い関係があります。むし歯、歯槽膿漏(しそうのうろう)などから歯根膜炎(しこんまくえん)、上顎洞膿瘍(じょうがくどうのうよう)となり、上顎洞に炎症がおよんだのが歯性上顎洞炎です。片側におこるのが特徴です。
頬が腫(は)れて痛み、腐敗臭(ふはいしゅう)のある膿(うみ)のような鼻水が出ます。
[治療]
原因となっている歯を抜歯(ばっし)する必要があります。
上顎洞から口腔内(こうくうない)へ排膿(はいのう)させると、急性炎症はおさまっていきます。抗生物質も服用します。