比賀江村(読み)ひがえむら

日本歴史地名大系 「比賀江村」の解説

比賀江村
ひがえむら

[現在地名]京北町大字比賀江

山国やまぐに九ヵ村の一。大堰おおい川上流の右岸に沿った山間集落。川の北東上流は大野おおの村、南西下流はつじとうの両村、対岸中江なかえ村。

古代は「和名抄」に記す山国郷に属し、中世は山国庄本郷(山国杣)内八ヵ村に含まれる。当村内には長和五年(一〇一六)創建と伝えられる山国五社明神のうち、二宮春日かすが神社・四宮御霊ごりよう神社・五宮日吉ひよし神社の三社がある。御霊神社境内には中世以来五社明神の宝庫・神輿庫があり、五社明神の神宮寺高田こうでん寺は山国庄の郷寺で、政所が設置され宮座もあった。有力な荘官の庄氏が在村したことなどから、当村は荘園の行政的中枢であったと思われる。

地名の初見は宝徳三年(一四五一)八月一〇日付の山国惣庄山地寄進状写(井本昭家文書)で、山国惣庄の古老の一人として「比果江村溝口治部」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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