翻訳|pycnometer
ピクノメーターともいう。液体,固体の比重・密度を測定するために一定体積の試料をはかりとる容器。液体用比重瓶は,乾燥させたからの容器をWと秤量し,次に蒸留水を標線まで入れてWwと秤量し,からの秤量との差を水の比重dwで割算すると体積を得るので,試料を同様に入れてWlと秤量し,からの秤量との差を体積で割算して,液体の比重dlを得る。となる。体積の精度をあげるため標線部を細くする。蒸発を防止するためふたをするなどの改良を施したものを用い,蒸留水や試料の温度を一定にし,秤量時の空気の比重を知り,空気浮力の補正を行えば精密な測定が可能である。固体用比重瓶は体積Vの容器Woに試料Wをはかり入れ,次いで比重dlの液体を標線まで加えてWmと秤量すると試料の体積が計算できるので,比重dsを,
として求める。化学製品やセメントなどの粉体の比重測定に用いるのがル・シャトリエ比重瓶で,上下二つの球部の間の目盛線まで試料をとかしたりしない液体を入れ,次いで質量を測定した試料を入れ上昇した液面から試料の体積を知り,比重を求める。
執筆者:伊藤 隆
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
ピクノメーターともいう.主として液体の比重を測定するための容器.毛管を備えたガラス製の軽い小瓶で,これに液体を満たし栓をする.恒温槽に入れて内液を恒温にする.あふれる液体はぬぐってから重量を測る.同一操作により純水の重量を測り,その比から液体の比重が求められる.また固体を比重瓶に入れ,液を満たし,同様の操作により固体の比重を測ることもできる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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