水入り(読み)ミズイリ

デジタル大辞泉 「水入り」の意味・読み・例文・類語

みず‐いり〔みづ‐〕【水入り】

水がはいっていること。また、そのもの。
相撲で、取り組んで勝負がつかず長時間たったとき、勝負を一時中断して休ませ、力水ちからみずをつけさせて、前と同じ形に組んで取り直しをさせること。「水入り大一番
歌舞伎演出で、役者本物の水につかること。特に「助六由縁江戸桜すけろくゆかりのえどざくら」で助六が用水おけの中に隠れる場面をいう。
歌舞伎のかつらで、毛髪に漆を塗って光沢を出したもの。水に濡れた状態を表す。
船が水に入っている部分。喫水

すいり【入り】

《「すいいり」の音変化》水にもぐること。潜水。また、潜水を職業とする人。
「―ヲスル」〈和英語林集成

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知恵蔵 「水入り」の解説

水入り

相撲の取組が長引いた時、「水入り」となる。赤房(あかぶさ)(土俵上の吊り屋根・屋形の東寄り隅に下げられる赤色の房)下に控える時計係審判が取組の時間を計時しているが、目安として4分を過ぎると行司に合図して、両力士の動きを止める。組み手や足の位置を確認した上で東西の土俵下の控えに分け、力水を付けさせることからこの呼び名がある。さらに取組再開後、目安としてさらに4分、計8分が過ぎると、再度水入りとなり、通常は2番後に取り直し、となる。近年では2001年夏場所で武双山と琴光喜の対戦が2番後取り直しとなった。

(根岸敦生 朝日新聞記者 / 2007年)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「水入り」の意味・わかりやすい解説

水入り
みずいり

相撲用語。一時引き分けること。双方が長時間四つに組み,決め手がないまま取り疲れたとき,行司が土俵下の5人の審判委員許可を得て一時中止を宣し休養を与える。土俵下で水をつけ小休止ののち,元の体形で取り直しをする。水入りは2度までで,それでも勝負がつかない場合は2番後に取り直しとなる。

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とっさの日本語便利帳 「水入り」の解説

水入り

勝負が長引いた時、行司などの判断で取組を一時中止して力士に力水をつけさせること。元の体勢で再開するが、これが二度あって決着がつかない時には二番後取り直しに持ち込まれ、仕切りからやり直す。

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