水晶体脱臼、亜脱臼(読み)すいしょうたいだっきゅう、あだっきゅう(その他表記)Lens luxation, Lens subluxation

六訂版 家庭医学大全科 「水晶体脱臼、亜脱臼」の解説

水晶体脱臼、亜脱臼
すいしょうたいだっきゅう、あだっきゅう
Lens luxation, Lens subluxation
(眼の病気)

どんな病気か

 水晶体は、チン氏帯と呼ばれる細い糸によって眼球壁に固定されています。眼球を打撲したり、チン氏帯に細かい粉が蓄積する性質の人や、全身病気と関係してチン氏帯が弱い人などでは、チン氏帯の一部が切れてしまうことがあります(亜脱臼)。すると、その部分で水晶体の支えがなくなるので、固定が不安定になります。この場合、白内障手術難易度が高くなります。

 手術中に水晶体が眼底に落下することもあります。また、最初から全周のチン氏帯が切れていることもあります(脱臼)。どちらの場合も、完全に落下した水晶体とその周囲にある硝子体(しょうしたい)を取り除く必要が生じ、大掛かりな手術になります。眼内レンズも通常の入れ方ができないので、眼球壁に縫いつける方法で固定します。

松本 美保, 喜多 美穂里

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

関連語 硝子体

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