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水銀に関する水俣条約 スイギンニカンスルミナマタジョウヤク

デジタル大辞泉の解説

すいぎんにかんする‐みなまたじょうやく〔スイギンにクワンするみなまたデウヤク〕【水銀に関する水×俣条約】

水俣条約

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知恵蔵の解説

水銀に関する水俣条約

水銀やその化合物の排出や放出による健康被害や環境汚染を防ぐため、水銀の採掘から製造、使用、廃棄などに至るサイクルを包括的に規制する国際条約。2013年10月10日、熊本市で開催された外交会議で採択された。条約の発効は、締結国が50カ国となった日の90日後と定められており、2017年5月18日に、日本を含む50カ国以上に達したため、17年8月16日に発効された。17年9月現在、82カ国と欧州連合(EU)が締結している。条約の名前にある「水俣」は、日本からの提案で、日本で発生した工場排水に含まれる有機水銀が原因の公害病「水俣病」に由来する。
体温計や化粧品、照明などに使われてきた水銀は、合金が作りやすく、安価なため広く活用されてきたが、毒性が強く、健康や環境への被害が問題となっている。国連環境計画(UNEP)の資料によると、年間約2000トンの水銀が、人為的に大気中へ排出されており、小規模金採掘や化石燃料燃焼による排出が半数以上を占める。
地球規模の水銀汚染を問題視した UNEPなどが、2000年代初めから実態調査を行い、09年から、条約採択に向けた取り組みを進めてきた。10年から13年までに開かれた水銀条約政府間交渉委員会(INC)で条文案などがまとまり、13年の外交会議で採択された。
水俣条約では、主に、新規の水銀鉱山の開発禁止▽水銀の輸出には、輸入国の書面による事前同意が必要▽20年までに、体温計や電池など一定量以上の水銀を含む製品の製造や輸出入を原則禁止▽歯科用水銀合金(アマルガム)の使用を削減▽水銀を含む廃棄物の適正処理▽石炭火力発電所などでの水銀排出を削減、などが定められている。
条約の発効を受け、関連企業では、水銀を利用した機器を処理する施設の性能向上や、代替品の開発などの対策が進められている。

(南 文枝 ライター/2017年)

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

水銀に関する水俣条約
すいぎんにかんするみなまたじょうやく

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