氷見道・能登道(読み)ひみみち・のとみち

日本歴史地名大系 「氷見道・能登道」の解説

氷見道・能登道
ひみみち・のとみち

近世今石動いまいするぎ(現小矢部市)から氷見町を経て能登国に至る街道。「三州地理志稿」に記載される巡見使道の一部にあたり、同書によると今石動町から佐加野さがの宿・守山もりやま宿(現高岡市)を経て、伏木ふしき(現同上)を経由せずに海老坂えびさか峠を越えて、柳田やないだ村・くぼ村より氷見町に入り、同町よりは鞍川くらかわ村・小久米おぐめ(以上、現氷見市)を経て能登国境のうすヶ峰より能登子浦しお(現石川県志雄町)へ向かう。今石動町から能登国境までの道程は一〇里一一町余。本巻では氷見町までの道を氷見道、氷見町から子浦町への道を子浦往来とした。子浦往来は能登側からは氷見街道・石仏いしぼとけ道などと称された。

正保四年(一六四七)の「越中道記」は、今石動町より守山町を経て、古府こふ村・伏木村(現高岡市)を回る道を記載し、伏木村より氷見町へは浜道として、全八里一町余と記す。近世前期までは伏木村を経由し、伏木・氷見間は浜道が主道であったことになる(正保四年「越中国絵図」加越能文庫)。「越中道記」によると道幅は今石動町より上向田新かみむくたしん(現福岡町)までの一里余は九尺であったが、岩坪いわつぼ(現高岡市)までは八尺となり、また岩坪村・守山町間は六尺、守山町・伏木村間は四尺に狭まった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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