江尾城跡(読み)えびじようあと

日本歴史地名大系 「江尾城跡」の解説

江尾城跡
えびじようあと

[現在地名]江府町江尾

JR伯備線江尾駅東方の舌状台地末端にある平山城跡。北流する日野川に西流する船谷ふねだに川が合流する南東に位置した。出雲の尼子氏にくみした伯耆の国人蜂塚氏の居城とされる。江美城とも記す(「陰徳太平記」など)。「伯耆志」は「尼子氏の草創なり」とし、「伯耆民談記」は「雲州富田の城主尼子家より取立てし城にして、蜂塚右衛門尉累年居城す」と記す。以上から、大永四年(一五二四)尼子経久の伯耆進攻(大永の五月崩れ)前後に築城されたと考えられるが、江美神社の社記(日野郡史)には江尾の初代領主は文明年中(一四六九―八七)の蜂塚安房守で、蜂塚右衛門尉は蜂塚氏四代にあたるとみえるが定かではない。

蜂塚右衛門尉義光(伯耆民談記)天文(一五三二―五五)頃からの尼子氏の勢力衰退によって一時毛利氏に下るが、のち再び尼子方に復帰。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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