江村専斎 (えむらせんさい)
生没年:1565-1664(永禄8-寛文4)
安土桃山,江戸前期の京都の儒医。名は宗具。号は専斎および倚松庵。秦宗巴に曲直瀬(まなせ)道三流の医術を学び,はじめ加藤清正,ついで森忠政に仕官。禁裏に近い新在家に住し,和歌にも長じ細川幽斎,木下長嘯子らと交遊,また長寿の秘訣を後水尾上皇に奏聞して鳩杖を下賜された。100歳の長寿を保ち,動乱の時代に生きた専斎の体験や伝聞を,伊藤坦庵が筆録したのが《老人雑話》である。
執筆者:鎌田 道隆
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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江村専斎 えむら-せんさい
1565-1664 織豊-江戸時代前期の医師,儒者。
永禄(えいろく)8年生まれ。江村樸斎・剛斎・訥斎の父。京都の人。医術を秦宗巴(はた-そうは)にまなぶ。加藤清正,のち美作(みまさか)(岡山県)津山藩主森忠政につかえた。和歌もよくし,細川幽斎らとまじわる。100歳の長寿をたもち,その談話が伊藤坦庵により「老人雑話」としてまとめられている。寛文4年9月26日死去。100歳。名は宗具。別号に倚松庵。
【格言など】名利両(ふた)つながら望むべからず
出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例
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世界大百科事典(旧版)内の江村専斎の言及
【老人雑話】より
…近世初期に成立した随筆。儒医江村専斎(1565‐1664)の談話を門人伊藤坦庵(宗恕)が筆録編集した書。2巻。…
※「江村専斎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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