20世紀日本人名事典 「池田淑人」の解説
池田 淑人
イケダ ヨシト
昭和期の洋画家
- 生年
- 明治19(1886)年6月12日
- 没年
- 昭和56(1981)年2月3日
- 出生地
- 秋田県
- 経歴
- 18歳で中学を中退し渡米、数年間ペトロマで過ごしたのち、明治42年サンフランシスコに移り、詩人オーキン・ミラーの山荘に止宿、野口米次郎らと詩を学ぶ。傍らサンフランシスコ音楽学校でチェロ、パプキン美術学校で絵画を学んだ。大正12年帰国し、秋田、東京、京都などで演奏活動と英語の教授を行う。15年頃より須田国太郎と交遊、翌年より絵を本格的に始め、また英詩作も行い、昭和4年新宿紀伊国屋画廊で個展を開催。戦後、23年自由美術協会会員となるが、38年脱退。日本画と洋画を統一した画風で、80歳を過ぎてから世に評価された特異な存在の画家だった。作品に「燃える砂漠」「ペガサス」など。またヘッセの称賛を受けた英詩集「流浪の詩」(27年)なども発表している。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報