20世紀日本人名事典 「沢田吾一」の解説
沢田 吾一
サワダ ゴイチ
- 生年
- 文久1年9月23日(1861年)
- 没年
- 昭和6(1931)年3月12日
- 出生地
- 美濃国厚見郡一色村(現・岐阜県岐阜市)
- 学歴〔年〕
- 帝国大学理科大学物理学科〔明治24年〕卒,帝国大学大学院〔明治29年〕中退,東京帝国大学文学部国史学科〔大正12年〕卒
- 経歴
- 美濃国一色村(現・岐阜県岐阜市)に庄屋の長男として生まれる。明治15年陸軍省御用掛となり、参謀本部測量課に勤務。19年第一高等中学数学授業嘱託、20年同校教師。22年帝国大学在学中に東京数学物理学会から応募論文に対し関賞牌を授与される。25年四高教授、29年中央幼年学校附陸軍教授、30年東京高等商業学校(現・一橋大学)教授を歴任。大正6年高商教授を退官。その後、60歳にして古文書の魅力に惹かれ、9年東京帝国大学文学部国史学科に入学。昭和2年専門の数学的な方法を用いて奈良時代の民政経済の実態を研究した「奈良朝時代民政経済の数的研究」を発表、社会経済史研究に大きな影響を与えた。他の著書に「日本数学史講座」など。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報