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沸騰水型軽水炉 ふっとうすいがたけいすいろ

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知恵蔵2015の解説

沸騰水型軽水炉

炉心で発生した熱を取り除く冷却水が、圧力容器の内部で沸騰状態になっている原子炉。炉心で生じた蒸気は配管を通じてタービンまで運ばれ、発電機を回す。圧力容器内の冷却水の温度は約285℃、圧力は約70気圧。煮えたぎって水と混ざった蒸気は炉心上部にある気水分離器で分けられ、さらに乾燥機で微細な水分が除かれる。発電機を回したあとは、復水器で水に戻り、給水加熱器で温められてから給水ポンプで再び炉心に送られる。運転中の出力調整は再循環ポンプで行う。冷却水の一部を炉外にある再循環ポンプに流し、加圧して再び圧力容器内に送り込む。炉心での冷却水の流れを整えるとともに、冷却水中の泡の量が変わるので出力が変わる。改良型沸騰水型炉(ABWR)では、このポンプが圧力容器内に設置されている。沸騰水型炉加圧水型炉と比べて炉心は大きくなるが、蒸気発生器が不要という長所をもつ。欠点は、炉心を通って放射能を帯びた冷却水が直接タービンを回すので、放射線管理が厄介なこと。ただ、近年では、燃料棒の破損が非常に少なくなり、冷却水の不純物管理も行き届いて、タービン建屋内の放射線被曝(ひばく)はほとんど問題にならなくなった。日本では、東京、東北、中部、中国、北陸の各電力会社が採用している。

(渥美好司 朝日新聞記者 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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デジタル大辞泉の解説

ふっとうすいがた‐けいすいろ【沸騰水型軽水炉】

中性子の減速と原子炉の冷却に普通の水を用いる軽水炉のうち、炉心の熱で直接水を沸騰させ、その蒸気で発電機のタービンを回す仕組みのもの。一般に沸騰水型原子炉という場合、この沸騰水型軽水炉を指す。→加圧水型軽水炉

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世界大百科事典内の沸騰水型軽水炉の言及

【原子炉】より

…この炉型の短所は,一次冷却材系統が高圧になること,100気圧を超える圧力にしても熱効率の悪いことである。(a)沸騰水型軽水炉(BWR) 冷却材を原子炉内で沸騰させ,その水蒸気を直接タービン発電機に送るなどして利用する型式の原子炉である。減速材も兼ねる冷却材は約70気圧に加圧された約278℃の水で,炉心の燃料棒の間を通っていくうちに沸騰して,一部は蒸気となって炉心上部の気水分離器を通って蒸気と水に分けられ,蒸気はさらに蒸気乾燥器を通って原子炉容器を出て蒸気タービンに送られる(図5-a)。…

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