津村郷(読み)つむらごう

日本歴史地名大系 「津村郷」の解説

津村郷
つむらごう

江戸時代の津村五町一帯の地域。当地は、難波津の一部として古代より開けたところで、風俗歌「難波振」に

<資料は省略されています>

などと詠まれた円江つぶらえを当地とする説もある(大日本地名辞書)

津村郷は、元弘三年(一三三三)五月二四日付の内蔵寮領等目録(宮内庁書陵部所蔵文書)に「河内国大江御厨、同御厨摂津国渡辺、同厨内津村郷」とみえるのが早い例である。この目録は、内蔵寮の支配を受けて朝廷に供御の材料を貢進する御厨などを書上げて注進したものであるが、大江おおえ御厨(現東大阪市)は河内湖沿岸にあって、すでに平安中期以来海民が供御人に組織されて魚介類などを調進してきた。


津村郷
つむらごう

和名抄」東急本は「朽納」の次に置く。東急本・高山寺本ともに訓を欠く。「日本地理志料」は「都乃無良」と訓を付す。津袋つぶくろ(現鹿本郡鹿本町)を遺称地とし、現鹿本かもと町東部から同郡菊鹿きくか町の地にあてる説が一般的である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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