一向宗(読み)いっこうしゅう

世界大百科事典 第2版の解説

いっこうしゅう【一向宗】

一向専修を宗とする浄土教系の宗派を広く一向宗と呼んだ。個別的には《天狗草紙》(1296)の詞書に,〈一向といひて,弥陀如来の外の余仏に帰依する人をにくみ,神明に参詣するものをそねむ〉とあり,一遍の時衆を一向衆といっている。また,《一遍流義十二派略記》には,〈一遍上人弟子一向上人住江州番場蓮華寺建一向流義〉とあり,一向俊聖の一向派の徒を一向衆と称している。 さらに,親鸞を宗祖とする真宗門徒もまた,一向専修を宗旨とするため一向衆と呼ばれ,時衆や一向派と混同された。

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大辞林 第三版の解説

いっこうしゅう【一向宗】

〔一向に念仏することを宗旨とするところから〕
浄土真宗。門徒宗。一向一念宗。

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世界大百科事典内の一向宗の言及

【浄土真宗】より

…本願寺第8代蓮如は,浄土真宗を宗派名として意識し強調した。当時,真宗を一向宗と呼ぶものが多かったが,蓮如は1473年(文明5)9月下旬の《御文》の中で,〈夫当宗を一向宗とわが宗よりもまた他宗よりもその名を一向宗といへることさらにこゝろゑがたき次第なり。祖師聖人はすでに浄土真宗とこそおほせさだめられたり(中略)当流のことは自余の浄土宗よりもすぐれたる一義あるによりて我聖人も別して真の字をおきて浄土真宗とさだめたまへり〉といっている。…

※「一向宗」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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