改訂新版 世界大百科事典 「洮河」の意味・わかりやすい解説 洮河 (とうが)Táo hé 中国,甘粛省の河川。省南西部と青海省の境の西傾山北東側に源を発して東流,省南部岷県付近で北へ大きく屈曲して流れ,蘭州南西の永靖付近で黄河に合流する。上流域の甘南チベット族自治州では,草原でヤクの放牧がみられる。1958年6月から省南西の古城と岷県の間の人造湖をはじめ全長約1400kmの運河などが建設され,水不足の省中・東部の黄土高原に洮河の水が供給されるようになった。執筆者:小野 菊雄 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by
日本大百科全書(ニッポニカ) 「洮河」の意味・わかりやすい解説 洮河とうが / タオホー 中国、甘粛(かんしゅく)省南西部を流れる黄河上流の一支流。青海省との境界、西傾(せいけい)山に源を発して東流し、岷(びん)県で北流し蘭州(らんしゅう)の上流で黄河に合流する。臨洮(りんとう)県より下流では険しい渓谷をなし、隴右(ろうゆう)地方(甘粛省南東部)を西域(せいいき)やチベット高原の異民族の侵入から守る防御線となった。漢民族の活動範囲は洮河の東に限られ、西はもともとチベット系民族の居住地であった。現在も甘南(かんなん)ツァン族自治州となっている。[秋山元秀] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例 Sponserd by