流通分(読み)ルズウブン

デジタル大辞泉 「流通分」の意味・読み・例文・類語

るずう‐ぶん〔ルヅウ‐〕【流通分】

仏語一つ経典三つに分けて解釈するときの最後部分。法の流布伝持について記された結びの部分。

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精選版 日本国語大辞典 「流通分」の意味・読み・例文・類語

るずう‐ぶんルヅウ‥【流通分】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。経典を解釈する時、全体三分した最後の部分。その経典を広く後世に流布させるため弟子に与えられたことを記した結びの部分。→序分正宗分(しょうしゅうぶん)
    1. [初出の実例]「すゑに又流通分とて、その経の徳をさまざまに言ひ流すなり」(出典:ささめごと(1463‐64頃)上)

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世界大百科事典(旧版)内の流通分の言及

【現世利益】より

…構造的には経典は3段階からなる。伝統的な区分に従うと,経の縁起を語り尊重の念を起こさせる〈序分(じよぶん)〉,説かんとする経の核心を述べる〈正宗分(しようじゆうぶん)〉,正宗分の教説を流布せしめるためにその功徳,諸天の加護を説くのが〈流通分(るづうぶん)〉である。現世利益は《法華経》《金光明経》《仁王経》《薬師経》などの大乗経典に強く説かれているが,この流通分においてである。…

※「流通分」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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