浩然の気を養う(読み)こうぜんのきをやしなう

精選版 日本国語大辞典 「浩然の気を養う」の意味・読み・例文・類語

こうぜん【浩然】 の 気(き)を養(やしな)

  1. ( 「孟子‐公孫丑・上」の「我善養浩然之気」による ) 公明正大でどこも恥じるところのないたくましい精神を育てる。転じて、のびのびとして解放された心持になることをいう。
    1. [初出の実例]「茶の湯は賢人悟道の上のたのしみとして、〈略〉盧同はこれに経をあらはして、浩然の気をやしなひけり」(出典:仮名草子・東海道名所記(1659‐61頃)六)

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故事成語を知る辞典 「浩然の気を養う」の解説

浩然の気を養う

どこも恥じるところのない、たくましい精神を育てること。転じて、細かいことにはとらわれない、大きな気持ちになること。

[使用例] 学問が出来て思想が高尚になったって、何の役にも立たん、ちと若い者は浩然の気を養う位の元気がなくちゃいけませんなア[田山花袋田舎教師|1909]

[由来] 「孟子こうそんちゅう・上」の一節、「我は善く吾が浩然の気を養う」から。「浩然の気」とは何なのか、はっきりとしたことはわかりませんが、続いて孟子は、「この気について説明するのはむずかしいが、正しく養えば天地いっぱいに広がるもので、よくない行いをするとしぼんでしまうものだ」と述べています。

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