精選版 日本国語大辞典 「浮浮」の意味・読み・例文・類語
うか‐うか【浮浮】
[1] 〘副〙 (「と」を伴う場合が多い)
① ものごとの状態や人の心などが安定しないさま。
(イ) (事件などで)あわて騒いだりして落ち着かないさま。世情が落ち着かないさま。
※椿葉記(1434)「天下も静かならず。〈略〉世の中はうかうかとして年もくれぬ」
(ロ) 気持の浮き立つさま。うわつくさま。
② はっきりした心のはたらきがないさま。
(イ) しっかりした計画や考えがなくて、いい加減なさま。
(ロ) 何かに気を取られて不注意でいるさま。
※浄瑠璃・凱陣八島(1685頃)四「君は御心にかかる事ばしさふらふか。只うかうかと見へさせ給ふか」
[2] 〘名〙 しっかりした考えがなくぼんやりしている人。
※洒落本・箱まくら(1822)上「うかうかどもは、させうか知らんが、〈略〉さうやすふはこけぬわへ」
うき‐うき【浮浮】
〘副〙 (「と」を伴う場合が多い) 心の浮いているようなさまにいう。
① 気持が決まらないで、はっきりしないさま。また、心が乱れて落ち着かないさま。
② 心のはずむさま。晴れやかなさま。快活・軽快なさま。
うかうか‐し【浮浮】
〘形シク〙 心が落ち着かない、また、思慮の浅いさまをいう。うわついている。軽薄だ。
※仙覚抄(1269)二「たはれとはなびく也。〈略〉心浮かれたれば、うかうかしなど云も同じ事なり」
うかうかし‐さ
〘名〙
うきうき‐し【浮浮】
〘形シク〙 軽薄である。移り気だ。
※苔の衣(1271頃)二「うへしのびてあひ奉り給て、このことをうちなげきつつゆくゆくと語り聞こえ給ふに、〈略〉あさましくうきうきしかりしあたりかなとおぼすに、とかく物ものたまはず」
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