海堡(読み)カイホウ

共同通信ニュース用語解説 「海堡」の解説

海堡

海堡かいほう 首都防衛のため、東京湾口に3カ所造成された人工要塞ようさい島。旧日本陸軍の基礎を築いた山県有朋構想に関わった。千葉県富津市の富津岬近くの第1海堡は1890年、その約2・5キロ西の第2海堡は1914年、神奈川県横須賀市の観音崎沖の第3海堡は21年にそれぞれ完成。現存する第1は広さ約2万3千平方メートル、第2は約4万1千平方メートルで、両海堡ともに立ち入り禁止だが、第2は「海上災害防止センター」が、タンカー船員などに向けた消防訓練施設として使用。周辺は1日当たり500隻以上が往来し、両海堡が航行目印となっている。

更新日:

出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報

精選版 日本国語大辞典 「海堡」の意味・読み・例文・類語

かい‐ほう【海堡】

  1. 〘 名詞 〙 海中に島を造り、その上に築造した砲台。
    1. [初出の実例]「東京湾口に築設したる第一及第二海堡地は千葉県の管轄とし」(出典:勅令第七二号‐明治二七年(1894)六月一九日(法令全書))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android