海岸防災林(読み)かいがんぼうさいりん

共同通信ニュース用語解説 「海岸防災林」の解説

海岸防災林

潮風飛砂から農地や居住地を守るための林。高潮の勢いを弱め、沿岸部の浸水被害を軽減する役割もある。東日本大震災では青森から千葉までの6県で計約1718ヘクタールが被害を受けた。根こそぎ流失した地域もあるが、林野庁は、津波威力を軽減したり船などの漂流物を止めたりする減災効果があったと指摘。幅を広げるなど機能強化を図りながら復旧を目指している。震災前は白砂青松景観で知られ、津波で「奇跡一本松」だけが残った岩手県陸前高田市の高田松原も、江戸時代からの防災林だった。

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世界大百科事典(旧版)内の海岸防災林の言及

【海岸砂防】より

…この砂が内陸へ吹き送られ,発生する被害を防ぐために海岸砂防がおこなわれる。海岸防災林の工事は,人工砂丘の造成,静砂工,覆砂工,被覆工,植栽工の順序でおこなう。まず砂丘の造成は,波浪によって浸食を受けない場所で海岸線に沿って,そだ,竹,板などを使い,すき間のある高さ1m前後の垣を作り,砂がたまってから内陸側に次の垣を作り,これをくり返して人工的に高さ10mくらいの砂丘を作る。…

※「海岸防災林」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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